Volvoの広告・続

 というか、大都市中心にポスターもはられているようで、それなりに衆目を集めているということでしょう。目立つことは間違いないです。だから、コピーに悩む人もそれなりにいるということかも。
 そこで、自分でも検索をかけてみることにしました。するとBlog数件ヒット。
 中の一つにこんなの↓もあって、いろいろ考えたり。

 http://plaza.rakuten.co.jp/planningbrew/diary/200411010000/

 もちろんシングルマザーがターゲットということはありえません。日本ではシングルマザーの多くは低所得で、購買力がないですから。たぶん日経も読んでない*1。もちろん中には高所得の人もいますが、それでは広告で訴えかける層としてはかなり狭い。
 Volvoとしてはおそらく、ヨーロッパ・北米での広告をそのまま持ち込んでいるのでしょう。しかし、それにしても日本でしっかりターゲットをキャッチできなければ何にもなりませんから、思惑は別なところにありそう。planning brewさんがおっしゃるように、一つのねらいは「30代シングルキャリアウーマン」なのだと思います。マンションとかも買いますからね、彼女たち。(もちろん感度高い男性も妻と相談してこれにしようかと決めるきっかけにはなりそう。「買ってあげよう」という一方的な発想はないかも。やっぱ本人も乗りたい車あるだろうし、感度高い夫ならそれは分かってるでしょう。)

 でもですよ。
 広告には無意識の欲望が表現されているわけですが、前述の「30代シングルキャリアウーマン」の欲望はそうすると、

    • 車(は車会社の広告だから当然、まあ経済力の表現ですね)
    • かっこよさ、あるいは美しさ(この場合は外見ってことです)
    • 子ども

だということでしょうか。
 ってことは。
 男はいらない
ということか。(爆)
 ちなみに双子らしき子どもですけど、二人とも女の子です。男の子ですらない……まあここまで言うとうがちすぎだと思いますが。(笑)

 ストーリーとしては、結婚する・しないは別にして、男性との間に子どもも作るぐらいの親密な関係も持ち、車を買えるぐらいの経済力(ってことは本人の能力もあると暗に語っている)を有し、容姿にも気を配っているかっこいい女性が、その後いろいろな苦難(離婚含む)にもかかわらず、「この子たちと車だけは、手放さなかったわ。」ということなのかと。広告が言いたいのは、「それだけの価値がVolvoにはあります。」ということでしょう。
 ただし、この広告には、男性の姿は影も形もない。そこがある意味すごいところなんだなあと感じました。現代女性のある層の生き方の中で、「男性」の占める重要度がゼロではないにしろ下がっているということを視覚的に表現しちゃったのかも。

*1:ちなみに、この広告は朝日・読売には出ていないとのこと。http://nikkeiyokyom.ameblo.jp/day-20041029.html 参照。