で、その早明戦だけど

 今年の早稲田はフォワードがものすごく重くて強力。ここ数年早稲田のラグビーが変わってきているが、今年はその集大成というところがあったのではないだろうか。突出したスター選手がいるわけではないと思うのだが、総合力で他を圧倒している。昔から早稲田びいき*1なのでもちろん早稲田が強いのはうれしいが、それにも増して「いい試合が観たい」のはやはりファン心理。
 今日は高温・強風というあまり好ましくないコンディションだったが、こういうときほどドラマチックなゲームにもなるので、密かに期待。「雪の早明戦」(87年?)を思い出したりもした。
 もっとも期待の割りには早稲田が危なげない試合運びをした。前半風上で、自陣で戦う時間が確かに最初は長かったが、サイドアタックのゲインをほとんど一度も許さない固い守りで、明治の攻めを完璧に近く封じ込めた。明治SH藤井の独走トライも、早稲田SHの股の間からの雑なパス(かなり高く浮いた)がこぼれたところをもぎとって、俊足を活かして振り切ったもので、ねらって取った得点ではない。
 後半の20分すぎに、さすがに明治が意地を見せて2本立て続けにトライを取るシーンがあったが、そのあとはまた早稲田が優位に試合を続けた。結局大差(49−19)でノーサイド
 明治はフォワード、サイドアタックにこだわりすぎたのではないかと思う。後半のトライも、バックスにまわしてセンターの縦への切り込みで早稲田のディフェンスラインを突破していったものだったが、もっとバックスへの展開で勝負に出た方が勝機があったように思う。特に早稲田と反対に、明治のバックスの決定力はここ数年アップしているんだからさあ。
 目を引いた選手は早稲田のFB五郎丸。1年生だけどキックの確度が非常に高く安定している。ゴールは全部決めていた。右サイドからのキックも見てみたかったが、将来性はありそう。アタック力を伸ばすことが鍵になるかも。

*1:父も弟も早稲田びいきである。弟はそれが高じて早稲田に進学した。