20世紀の社会学書

 via inainabaさんのmixi日記。
 国際社会学会(ISA)の1997年の調査によるもの。ISAのメンバー455人(会員の16%)が5冊ずつリストアップしたものを集計しています。(ということで、調査自体は古いものです。)
 「順位 姓,名:書名」+パーセンテージまたは票数という表記でいきます。

International Sociological Association: Books of the Century

  1. Weber, Max: Economy and Society(20.9)
  2. Mills, Charles Wright: The Sociological Imagination(13.0)
  3. Merton, Robert K.: Social Theory and Social Structure(11.4)
  4. Weber, Max: The Protestant Ethic and the Spirit of Capitalism(10.3)
  5. Berger, P.L. and Luckmann, T.: The Social Construction of Reality(9,9)
  6. Bourdieu, Pierre: Distinction: A Social Critique of the Judgment of Taste(9.5)
  7. Elias, Norbert: The Civilizing Process(6.6)
  8. Habermas, Jürgen: The Theory of Communicative Action(6.4)
  9. Parsons, Talcott: The Structure of Social Action (6.2)
  10. Goffman, Erving: The Presentation of Self in Everyday Life(5.5)

※()内は%。

 ……うーん。
 無難な古典をあげてるって感じがしないでもない。 
 ISAのホームページで、11位〜978位までを見ることができます。270位ぐらいからは1票ずつなので、あまり見る価値はないけど。 

■11位以下をつらつらと見る

 こんなのもあった。

 61 Giddens, Anthony: Sociology 5

 ……教科書ですが。(笑)でもまあ、社会学教育に多大な貢献をした1冊であることは間違いなく。

 爆笑したのはこれ。

 853 Shakai, Gendai: No son ritzu ko zo 1

 真木悠介見田宗介)『現代社会の存立構造』ですね。(笑)「げんだい・しゃかい」さんの著作になっていますが。
 あとベル・フックスが"Hooks, Bell"になっていました(608位)。彼女は自分の名前は"hooks, bell"と書いているので、これは「失礼」にあたるかも。

■自分であげるなら

 自分が影響を受けた本ということだったら、ミシェル・フーコー『監獄の誕生』(16位、17票)、フィリップ・アリエス『子供の誕生』(301位、1票)、ピエール・ブルデューディスタンクシオン』(6位、43票)、というところですかねえ。3冊か。(みんなフランス語の本だ。)あと2冊……ううみゅ。
 ギデンズのSociology(薄い方)は確かに一番最初に読んだ洋書ではあるんだけど、影響を受けたということではないかもしれない。むしろ日本語文献で、小倉利丸『「支配」の経済学』とかですかね。ああ、丸山圭三郎ソシュールの思想』とかもか。このへんは大学2〜3年のときに、ゼミや読書会で読んでいたものです。アリエスだけは一人で読んでたけど、ブルデュー修士1年から2年にかけて読書会をしてました。(これだけ時期が後ろへずれてる。)