読み始め

 最初に買ったときパラパラして以来初めて開く。

“性”と日本語―ことばがつくる女と男 (NHKブックス)

“性”と日本語―ことばがつくる女と男 (NHKブックス)

目次

  • はじめに
  • 第一部 「わたし」はことばでつくられる
    • 第1章 ことばとアイデンティティ
    • 第2章 「翻訳」のことばを読むーー再生産される言語資源
  • 第三部 創造する言語行為
    • 第5章 なぜ少女は自分を「ぼく」と呼ぶのか
    • 第6章 欲望を創造するーー消費社会と<性>
    • 終章 「日本語=伝統」観の閉塞を超える
  • あとがき

 中村さんの本はたぶん全部買ってる(「全部読んでる」ではない)。この本がいちばんとっつきやすそうだが、それでいてなかなか手強い。

 そういえば、高校に入って初めて読んだ新書はこれだった。

日本語と女 (岩波新書)

日本語と女 (岩波新書)

 「ことばと性」はわたしのなかで、長く深い問題。とにかくわたしの関西語の言語資源は「女ことば」だから、ということもある。子どもの頃、身近で話をする相手といえば母・祖母・従姉妹・叔母だったため。祖父は無口だったし、父はあまり関西語を口にしないしね。

■ちょっとコメント

 思わず笑っちゃったのだけど。
 スパムメールの文面に、交際を求めている女性のプロフィールとして「身長:160-164cm」とあることについて、中村さんは、

身長が四センチも伸び縮みする女性も見てみたい
(p.113)

と苦笑せんばかりに書いているが、これは数値データではなく、カテゴリーデータと理解するべきである(「30-34歳」みたいな)。「恋愛観:その他」も、スパマーはカテゴリーデータとして提示していると思われる。