読了・勝間本

 どこかのBlog*1でディスられていたので、興味を惹かれて買ってみた。
 うむ、なるほどね、という感じ。こういう本は書いてある内容のオリジナリティではなく、編集とプレゼンテーションによる説得力で勝負するものなので、あとはそれを――わたしみたいにスレてる読み手じゃなくて――一般読者が感じるかどうかになる。売れてるのは、宣伝も含めて、説得力があるからでしょう。
 わたしが興味を惹かれたのは、この本で書かれているようなことに、いつも直面しているから。つまり、学生さんのレポートって、ここで勝間さんが書いているような「何がいいたいのかよくわからん」文章がすごく多いわけですよ。自分の言いたいことを提示するための適切なフレームがない。
 1年生対象のとある講義や、2年生のゼミでは、レポートを書くときや文章を読むときに、常にフレームを意識させて、いかにそこから読み取るか、またレポートに「らしい」形を与えてやるかに力点をおいています。すごく大変です。疲れます。講義なんて人数多いし。この点、「生産性」もそんなに高くないw
 そういうとき、こういう「ビジネス書」に類されるもの(なんたってダイヤモンド社だし)を読ますってのも手なのかなあ、とちょっと思った。もちろんなんでもかんでもいいわけではないけど。この本は文章も読みやすいし、書かれていることも比較的大学でやってることになじみやすいんじゃないでしょうか。まあ、ただ、学生のうちは「無駄」なこともたくさんやらないといけないから(それも経験)、「効率」を中心にすえるのは間違いのもとだけど。そこは勘違いしないように。
 とりあえず来年度の学生には、「グーグルに頼るな、グーグルになれ」*2というのを合い言葉に。ってのはジョークw

■で、恒例のしょーもないつっこみ

 9ページで、ジーン・アウルが紹介されていて、「本国のイギリスではすごく売れている」(大意)と書かれているんだけど、彼女はアメリカで生まれてアメリカに住んでるはず。(北欧系だったと思う。)

*1:どこだか忘れたw 少なくともRSSには入れてないところ。

*2:もちろん1975年のパルコの「裸を見るな、裸になれ」というコピーが元ネタ。