本日の読書

性同一性障害の社会学

性同一性障害の社会学

 ひょっとしたら本書のどこかに書いてあったかもしれないが、内容としては「トランスジェンダー社会学」のほうが適切かも。「トランスジェンダー」を切り口に、社会のジェンダー秩序を裏返すような考察を展開してくれる。公的書類の性別欄をなくす/残すことは、決して一部の「少数派」にとってだけの問題ではなく、すべての人の問題であるという指摘(p.79)など、常に社会全体に関わることとして問題をとらえようというスタンスには好感が持てる。(というか、同じ立場というか。)