突然のこと

 と、最初書いたが。

via ロック中年リハビリ日記・別館

 鈴木芳樹id:yskszk)さんの訃報。知った瞬間は、たしかに「驚いた」というよりほかなかった。
 だが、最近のyskszkさんのはてなダイアリーは、変換ミスやミススペルが目立ち、訂正したものが更に間違っているというようなことも見られた。最初は突っ込んだりもしたが、ひょっとしてこれは、訂正している余裕が身体的にないのか、あるいは注意を払ったりすることがそもそもできないのではと、ひそかに心配もしていた。そう考えてみると、この訃報も決して突然のことではない。(もちろん、まさか亡くなられるとは思っていなかったが。)
 改めてここのところの日記を読みかえしてみると、最後の二日分の内容が、短い言葉ながらひどく重く思えてきた。

 彼とは会って話したということはなかったが、まずはてなダイアリーで知り、そして著書の『スローブログ宣言!』を読んだ。この本の記述には、電子ネットワークが普及していく時代を共に生きた/生きているという、同時代人*1としての共感を覚えるところが多々あった。
 また同書に示されている、「ファストなもの」としての電子ネットワークの性格の把握と、それをどのように自分なりに換骨奪胎して「スロー」に使いこなすか、というところへつなげていく発想には、つい「ファストなもの」に流されてしまいがちなわたしにとっては、学ぶべきところも多かった。
 ささやかなお礼として、一昨年に電子ネットワークを扱った小論を収録した論文集が出版されたときに、一冊献呈させていただいた。おいおいお目にかかってお話もうかがって……と思っていたのだが。残念でならない。

*1:歳はやや離れているが。