夏の薄着

 福島の自宅の近所には犬を飼っている家も多いのですが、買い物に行く途中いつも飼い犬に吠えられてしまう家があります。そこの家の犬はポメラニアン。なぜだかわかりませんか、行きか帰りか、どちらか一方で吠えられます。

 ところで、先日その家の前を通りかかったところ、いつもの犬がいません。「あれ? 今日はどうしたんだろう。」と足を止めて柵から中をのぞき込むと、ちんまりした茶色い毛並みの犬が、へっへっへと舌を出していました。
 「をー、暑いからなあ。あれ、でもこんな犬いたっけ。」と頭をなでてやって……気がつきました。
 そう、この犬がいつものポメなのです。夏だからかどうなのか分かりませんが、いつもの長髪(違)をばっさり切ったのですね。まるっきりの別犬になっていました。

 そういえば、佐々木倫子の『動物のお医者さん』で、夏つらそうなハスキー犬を美容室に連れていって、全身の毛刈りをした話がありました。(チョビじゃなくて、別の犬ね。)あれと同じか。

 ……と納得しながら歩いていると、前の方から小柄なライオンが。
 ……いや、別にライオンじゃないんですけどね。顔の周りだけ長毛を残して、体の方は毛刈りをしてしまった犬でした。(ポメじゃなかったな、なんだろう。←毛を刈られてしまっていたのでわからない。)
 小さい子が、「この動物はなんだろう??」と目を丸くしてみていました。犬を連れているおじさんは、その子に向かって「ほ〜ら、ライオンだよ。」うそをついてはいけません。(笑)