ゼミ旅行・1日目

june_t2004-12-18


 起きたのは8時半頃。ただ、どうもそのあと40分近くの記憶がないところをみると、二度寝してたらしい。あわてて起きて食事をし、着替えながら荷物をつめ、ついでにメールを1本打ってから家を出たときには、10時少し前だった。学生が車で拾いに来てくれることになっているので、待ち合わせ場所へ急ぐ。近くのヨークベニマルである。しかし、すでに待ち合わせ時刻になっているのに(5分ほど遅れた)、迎えの車の影も形もない。「まあ×××(学生の名前)だから」と完全に納得しながらさらに10分ほど待つが、来ない。まずいじゃん、これだと正式な待ち合わせ(大学に10時30分)に間に合わないよ、と思ってたら、10時18分頃に現われた。
 4号バイパスを南下して大学へ。到着すると、すでに待ち合わせの時間は過ぎていたが、まだフルメンバー揃っていない。いちばんすごかったのは、その場で電話をかけたらまだ寝てたやつがいたこと。「大学までの距離と授業への出席率は反比例する」(よって、大学の構内に住んでいる寮生の出席率が一番低い)という法則は、ここでも正しかったようだ。
 なんとかメンツがそろったので、車4台を連ねて土湯経由で裏磐梯へ向かう。ところがここでもやってくれました。まだ寝ていたのか*1、最後に来た学生の車が途中で行方不明に。こういうときに携帯電話は便利だ。というか、今の学生はそういうことを織り込み済みの行動をすることもあるのだが。とにかく、電話で呼び出してどこで何をしているか訊くと、「猪苗代湖畔で写真を撮ってる」! どうやら、459号線に入るはずを、49号へ行ってしまったらしい。確かに似てるといえば似てるが……。
 計画を立てた2人は「せっかく裏磐梯をまわって景色を楽しんでもらおうと思ったのに」とプンプンである。とはいえ、仕方がないので、喜多方駅前で待ち合わせることにして、こちらの3台も道を急ぐ。檜原湖の横をぐるっとまわってそのまま喜多方駅前へ。途中福島市内で7℃という表示が出ていたので、あったかいじゃんとか言ってたのだが、喜多方では2℃ぐらいであった。天気は曇りから小雨。
 喜多方では当然「ラーメンでしょ」ということで、駅からそう遠くないラーメン屋に出かける。「源来軒」というお店。時間はすでに1時半をまわっていたが、かえって店はすいていて、すぐ座れたし、注文してすぐラーメンも出てきた。ついでに餃子も注文する。ラーメンはだしの味がよく出ている醤油味のスープに太麺という、喜多方ラーメンらしいラーメン。餃子は、これが巨大で食べ応えがある、味のしっかりしたもので、550円で5個という値段にふさわしいものだった。学生もみんな満足した顔であった。
 そのあと車で、少し離れたところにあるうるし美術館へ。ここは元大地主の屋敷を改造したもので、うるし塗りの箸やお椀などを売り物として並べてあるほか、芸術作品として「値段がつけられないもの」なども置かれている。堆朱のアクセサリなどもよさげではあったのだが、わたしがつけるわけではないので、身につける人の意見を聞かなければ買えないと思い、買い物はしなかった。となりには土産物屋もあって、ここのおばさんがやたらと親切で、まんじゅうを食えだの漬け物を試食していけだのと、サービスをしたがる。ありがたくいただいたが。
 続いては、駅のそばへ戻って、珈琲蔵・ぬりの里という喫茶店へ。ここでコーヒーを注文すると外が黒、内が朱の塗りもののカップに注がれて出てくる。(一番最初に表示されている画像。)一瞬「お汁粉?」と思ってしまったわたしをお許し下さい。てゆーか、誰もとがめられる者はいないよ、きっと。なんなら、お手持ちの汁椀にコーヒーを注いでコーヒーに見えるかどうか、ぜひお試し下さい。さらにそこに牛乳を入れたら、遠目には完全にみそ汁(白みそ)である。でもここの「蔵コーヒー」はトラジャベースのブレンドで、なかなかおいしい。自信を持っておすすめします。
 もうすでにお腹いっぱいなんでは、と思いつつ、宿のペンションへ。ところが作戦ミスで途中で雨の中を引き返す羽目になった。ここで前半で猪苗代に寄り道した1台の経験が役に立つことになる。つまり彼らにとっては、「一度来た道」なのだ。先導を任せてみんなでひたすらついていく。午後6時着の予定が6時20分ぐらいにはなったが、そんなに遅れずにすんだ。
 ペンションはまあふつうのところなのだろう。ただ、食事はフランス料理のコースで、頼めばアルコールなども別料金で出してくれる。この日は、オードブルに生ハムと水菜のサラダ、グリンピースとポテトのスープ、すずきとホタテのムース、ビーフステーキ、デザートにショコラムース、ゴマのシャーベット、フルーツ、ラストにコーヒーというメニュー。お風呂は2つあって、一つはアロマテラピーとサウナ付き、もう一つは温泉になっていた。
 夜は当然ながら、遅くまで学生たちは語り合っていた。というか、まあ旅行先のバカ話なのだが、それはそれなりに楽しいものである。わたしも途中まではつきあっていたが、もうちょっとというところでダウンして、ベッドで寝てしまっていた。まあ、もう若くないのよね、ということである。

*1:そうではないことがあとで判明したが、本人たちの名誉のために、理由は敢えて伏す。