卒論報告会+追いコン

 恒例の卒論報告会、今年はずいぶんと遅れてしまった。いつもは2月の後半なのだが。
 今年卒論を提出したのは5名。うち1名は留年(2度目)が決定したらしく、卒論が卒論でなくなってしまったが。
 しかし今日はしょっぱなから波乱の幕開けであった。まず、一人来ない。電話をかけると、「いま仙台(実家がある)、これから高速でそちらへ向かう」とのこと。着くのって何時よ?
 さらにトップバッターが、「今日だと思ってませんでした、何にも用意してません。」と言う。もう、激しく萎え、である。
 テーマは次の通り。

  • 格闘技と女性
     最近増えてきた格闘技を「する」女性に焦点を当てる。日本での女性の格闘技への注目度の高まり、どのように格闘技をする女性は格闘技に出会ったのか、彼女たちの今後、等。いろいろと可能性はあるテーマだったが、今ひとつ活かしきれなかったのが残念。
  • 「萌え」から見たテレビアニメの現状と問題
     斎藤美奈子の『紅一点論』に描かれていたテレビアニメの整理はもはや現状には通用しないところが多い。2000年以降のアニメを「萌え」をキーワードに分析しながら、男性(および女性)のさまざまな「欲望」が露出したかたちで流通している状況を批判する。
  • テレビアニメとジェンダー――『機動戦士ガンダム』と『ガンダムSEED
     上の研究と基本的視点を共有するもの。ロボットアニメでありながら女性の視聴者を多く獲得した『機動戦士ガンダムSEED』を例に取り、初代ガンダムとの比較、描かれている男性・女性の姿などを具体的に分析する。
  • ドメスティック・バイオレンスの対策について
     日本および諸外国のDV対策についてまとめるとともに、福島DV研究会のメンバーへの調査を行ない、DV対策運動が福島で成立した条件を追究する。
  • 援助交際について
     これまでの援助交際研究をサーベイ、「結局、援助交際とはなんだったのか」を同時代史的に考える。

 3年生も卒論の方向性を決めておくように、と言い渡してあったので、4年生の報告のあとで口頭でテーマを述べてもらう。ラジオ番組に見るジェンダー(音声だけでどのようにジェンダーは演出されるのか)、テレビドラマに見る「主婦」と「主夫」、引きこもりを考える、「理想の女性」像のジェンダー・ギャップ、クラスルームのジェンダー、などが出てきた。今年度のゼミのテーマがメディアとジェンダーだったので、ややそちらへ傾斜した感じ。
 卒論報告が終わったあとはこれまた恒例の追いコン。今年はやたらとレトロな会場であった。座敷には古い大きなラジオが置かれていたり、BGMは70年代歌謡曲キャンディーズ桜田淳子山口百恵天地真理郷ひろみ、など)だったり。さらには店の中に線路が走っていたり。メニューも何だかそれっぽい。
 今年は卒業していく4年生に記念品を渡したり、絵はがきに寄せ書きをしたりなど、演出に凝っていた。ひそかに猫耳付きメイドに扮することもある女子学生(コスプレ写真をいただきました。ありがとー)は万華鏡をもらってご満悦。4月からは刑務所勤務の学生は、銀のシガレットケースをもらって大喜び。まだ卒業できない「5年生」は、スタイリッシュ(違)なCDスタンドをもらって微妙な表情。福島市で仕事をすることになった最年長者は非喫煙者なのになぜか灰皿。むしろ、出身地へ戻って市役所勤めをする男子学生がもらった、なんというのだろう、顔に当ててデスマスクのように即席で型をとるおもちゃをいじって夢中になっていた。わたしも4年生からカードをもらった。そしてなぜか3年生からも記念品?をいただく。
 2次会は4年生はほとんど帰ってしまったのだが、さらにレトロな飲み屋。今度は「昭和30年代」であった。隅に置いてある白黒テレビでは「宇宙少年ソラン」のビデオがかかっているし、BGMは「お〜い中村くん」や「あかるーいナショナール」「マグマ大使」などだし、長島と広岡がバットもってにっこり微笑んでいるポスターがかざってあるし、という店。お通しはキャベツ、ウーロン茶は80円、焼き鳥は50円だった。