行方不明

 最近、よく本が見あたらなくなります。
 現在失踪中なのは、北田暁大さんの新刊。実はこれで2回目。1回目は家から大学に行く途中に読んでいて、そのまま研究室におきっぱなしで帰ってきて、家で「あれ? ない〜」。あちこち探したのですが、冷静に考えてみると所在は明らか。翌日出勤して発見しました。(ソファの上においてあった。)
 それが一昨日のこと。今日は「自宅研修」だったのですが、さっき続き読まなきゃと思って探したら、どこにもない。また置いてきたのかも知れません……。(たぶんわたしに読まれたくないのだ。)
 ということで、今日は佐藤文香さんの『軍事組織とジェンダー』(慶応大学出版会)を読み始めることに。実はこの本も一時期行方不明でした。自宅から持ち出してはいないはずなのですが、どうしても見つからない。さんざん探してやっと研究会の資料が入った手提げ袋の中に、野村一夫さんの『子犬に語る社会学』と一緒に入っているのを発見。「これは研究会の時の資料が入った袋」と思って、中を見ていなかったので、気づかなかったわけ。しかし、なんであんなところに……。
 午後から読み始めて、まずは第1章を読了。51ページの二次元の図は使えるかも。メモメモ。しかし、註と文献リストだけで130ページを超えるんだなあ。すごい。
 読んでいくうちに、佐藤さんのアプローチが木本喜美子さんの労働のジェンダー分析に非常に近接しているように感じたのですが、「結論」部分*1の註に「木本(2002)の研究に本書は多くを学んだ。」と書いてありました。なるほど。

■追記

 佐藤文香さん*2のこの本は大部ですが非常に読みやすく(もちろん、以前発表されたものを読んでいるためでもありますが)、また単に自衛隊組織のジェンダー分析というところにとどまらない、より広い文脈に位置づけて考えることのできる内容を持っています。
 現在第2章まで読了。今日はこのくらいにしておきましょう。
 以前、彼女のホームページからわたしのところにリンクがはられているのを発見してお名前を知り(もちろんまだ彼女が院生だった頃)、研究の内容に注目してきました。実は著書を出されたのは、木本喜美子さんに「佐藤さんの本、出てるよ」と言われて知ったのですが、電話で話を続けながらブラウザを開いて、Amazonで注文を出したのは内緒です。(笑)*3

*1:まだここまでは読み進めていないのですが、文献を参照しようとして偶然開いたら目にとまりました。436ページ。

*2:慶応大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。現在中部大学人文学部講師。

*3:もっとも4〜6週間かかるといわれたので、注文を取り消して、ジュンク堂に在庫があるのをネットで確認してそっちで買ったのですが。