読了・2冊

幾千の夜を超えて (現代教養文庫)

幾千の夜を超えて (現代教養文庫)

 思わずなつかしさにひたれるアンソロジー。とにかく雰囲気が80年代。
 「緑なす夢」は読んだことがありました。イラストにも見覚えあり。叙情的短篇というやつ。中篇「リュスリナの剣」はハヤカワ文庫HBにも同名の本(後述)がありますけど、そっちは連作長篇になっていて、別なエピソードで構成されています。「幾千の夜を超えて」(本書に収録)の連載中に、矢も楯もたまらず「女の子が書きたい!」という気持ちに駆られて作成したメモから主人公レューシャと彼女の物語が生まれたらしいです。
 いずれも彼女の描く世界にすんなり入って行ければ一気に読める作品ですが、リュスリナには最初手こずりました。何度読んでも最初のところが頭に入ってきてくれない。これはもう相性としかいいようがありませんね。

 ということで、その『リュスリナの剣』。第1巻ですが、2巻はまだ出てません。(笑)そもそもHBがなくなっちゃいましたからねー。レューシャも不幸です。最初は教養文庫、次はHBですから……。
 リュスリナはこっちから読んだ方がいいかもしれません。レューシャの旅が始まるところから物語がスタートしますし。なお、表紙・イラストはあしべゆうほさん。