調査

 木曜日金曜日に半日、今日一日、明日半日と、断続的に地域での女性労働に関する聞き取り調査。場合によっては半世紀前の話とかも。今日は2時間弱しか寝ないで出かけていったので、終わって帰りのバスに乗って席に腰をおろしたとたん、意識がどっかいった。
 ところでこうした調査を続けていると、「近年の女性の社会進出」とかそういった紋切り型のセリフが、実に空虚に感じられるようになる。「キャリア」で女性が働くことが増えて、というのは確かにその通りなんだろうけど、それって実はきわめて狭い範囲でのできごとしか見ていない。(そしてまた、大企業を中心に男性と女性がほとんど同じスタートラインに立てるようになってきた、とされているのだけど、そんな中でも性による違いはこれまでとは異なる形で再生産されているわけで、その点を見逃すべきではない。)「キャリア」か「パート」か、みたいな二分法もヘン。いずれにせよ、女性が働いてきた空間的・時間的な多様性がまったく視野に入らなくなってしまう。
 あまり詳しいことはまだ書けないのだけど、フルタイムでずっと工場労働とか事務とか営業とかしてきた人の子育ての話とか聞いてたわけ。みんな(人によっては二交代とかで)共働きしながら、何人も子どもを産んでいる。すごい。*1
 まあすごいすごいばっかり言っててはだめで、突き放して見る目も必要。そのへんはこれから。

*1:「すごい」ってのは、子ども生んでてエラいってことじゃなくて、時間も体力もその方がツラくてたいへんなのに、なんとかしちゃってるってことね。