今年の3冊・ジェンダー関連

 恒例企画。

“性”と日本語―ことばがつくる女と男 (NHKブックス)

“性”と日本語―ことばがつくる女と男 (NHKブックス)

 去年出た本だけど、読み終わったのは今年なので。紹介は上のリンク先、および「図書新聞」で。(こちらでも読めますが。)

日本の工業化と女性労働―戦前期の繊維産業

日本の工業化と女性労働―戦前期の繊維産業

 戦前期日本の工業化は、特に前期においては軽工業が中心であった。そしてそこでの主たる働き手は若年女性であった。製糸・紡績・織物という三部門にわたって、労働市場がどのように形成され変動していったか、そこに国家・家族・個別企業などのアクターがどのようにかかわっていたかを、総合的に扱った労作。

 断片的で雑多な情報を集積して、一つのストーリーへと編み上げていく筆者の力量は、すでに前著『迷走する両立支援』(太郎次郎社)で十分示されていたと思うが、一橋大学大学院修士論文がもととなった本著でもいかんなく発揮されている。(いや、同じ調査データを目の前にしているのに、彼女の報告だけは、ここまでやるかというぐらい完成度が高く、深い解釈がなされていた、という経験をしています。ほんとにすごい。)

■追記

 これを忘れていた。うーん、3+1ってことで。

美容整形と化粧の社会学―プラスティックな身体

美容整形と化粧の社会学―プラスティックな身体