『豹頭の仮面』

 わたしには「ファンタジーの師」といえる人が何人かいるのですが、そのうちの一人が、高校の友人の――イニシャルだと「Aさん」なんだけど、今後「Aさん」がたくさん出てくるかもしれないので、仮名「アリゾナくん」(をいをいをい)でいきます――アリゾナくん。彼は、『蜃気楼の戦士』や「コナン」を貸してくれ、わたしがヒロイック・ファンタジーを読むきっかけを作ってくれたのでした。わたしのほうからは、『暗黒神のくちづけ』(C.L.ムーア)とかを買って、アリゾナくんに貸していたような記憶もありますが、定かではありません。その前に「ノースウェスト・スミス」を当然読んでるはずですけどね。
 そうした延長で彼に手渡されたのが、『豹頭の仮面』。たしか6巻『アルゴスの黒太子』が出た時期だったかと記憶しています(1981年)。
 日本のヒロイック・ファンタジーはその当時ほとんどなかった――というか、今でもあまりないけど――ので、期待して読み始めたのですが……案の定すっかりはまってしまったのが運の尽き。今に至るまで読み続けることになったという始末。
 なお、4巻までは借りて読んでいたのですが、そのあとすぐに自分でも購入しています。