久々の葛生千夏

THE LADY OF SHALOTT

THE LADY OF SHALOTT

The City in the Sea

The City in the Sea

 mixiにコミュがあるのを知って、部屋の中でCDを「発掘」にかかった。というか、今回は「埋まっている」場所は分っていたので、あとは労力だけの問題だったが。
 93年頃の『DTM(デスクトップ・ミュージック)マガジン』に千夏さん*1の記事が載り、「The May Queen」という曲のデータが付録のフロッピーディスクについてきた。「なるほど、プロはこういうデータを作るのか」と感服し、即刻CDを求めてあちこち歩きまわったのだが見つからない。結局新品ではなく、国立駅南口の「RARE」(現在も健在)という中古ショップで上記の2枚を発見し、購入した。
 アルバムではポーやテニスンキーツの詩に曲をつけたものが多い。独特の雰囲気がある。
 記憶違いで『The Lady of Shalott』のほうをよく聴いたと思いこんでいたのだが、今改めて聴き返すと、どうも『The City in the Sea』のほうだったらしい。著書(ISBN:4787232347)の元になった原稿を書いていたときに、さんざん聴いていたはずなのだが……。
 Amazonで調べてみると、千夏さんは『三剣物語』(ひかわ玲子)や『ロードス島戦記』(水野良原作)のイメージアルバムづくりなどにもかかわっていたらしい。『ロードス島』第三部のアルバムのラストの曲の題名は「Evermore」。ポーだ。*2
 いずれにしても、千夏さんはわたしにとってはボーカリストというよりは作曲・編曲の人。最初の出会いがまず「データ」だったからしょうがない。

■追記

 実は、雑誌付録のMIDIデータはまだHDDの中にちゃんと保管されており、RCPデータ対応のシーケンサソフト(MiyaPlay2002など)で演奏可能である。RCPを扱えない環境でも、RCP→標準MIDIの変換ソフトはいくつもあるので、Windows Media Playerなどでも聴けないわけではない。
 ただ手元にあるデータはローランドのCM64の環境に特化したもの*3なので、そのまま演奏させても、とても聴けたものではない。もったいないことなのだが……。CM64をソフトウェア的に実現するエミュレータってなかったっけ?

*1:ちょっと事情があって、こう呼ばせていただきます。

*2:ポーの詩"The Raven"に、"Nevermore"や"Evermore"などの繰り返しがしばしば登場する。http://www.heise.de/ix/raven/Literature/Lore/TheRaven.html参照。

*3:MIDIファイルと別に、「MayQueen.CM6」というデータがついてくる。