桜庭一樹

 この機会に気になる作家を一気読み中。

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)

 結局『ブルースカイ』より先にこっちを読み終わってしまった。
 冒頭の新聞記事と最初の20ページで結末がだいたい見えてしまう。ああこれがこうなってたぶんこうなるんだな、と。しかしそもそもサスペンスとはそういうものなのかもしれないし、人生というものにもそういうところがいろいろとあるものだが。(やっぱり締切に間に合わなかったとか……げほげほ。)

赤×ピンク (ファミ通文庫)

赤×ピンク (ファミ通文庫)

 桜庭一樹に最初に目を引かれたのは、ゲーム「EVE」のノベライズだったと思うが、『推定少女』(後述)が出るまでずっと忘れていた。(をい)
 彼女の作品は、女の子たちが“痛い”。この作品にも“痛い”女の子たちが何人も登場する。いや、女の子というには年齢が高いか。ハタチ過ぎの人もいるし。
 だがひょっとすると、本当に考えなくてはいけないのは彼女たちが“痛い”ことではなくて*1、彼女たちがどうしようもなく――たとえば「戦闘美少女」として――「消費」されてしまっているということなのかも知れないが。
 本書についてのAmazonの読者評は、そのことを的確に指摘していて興味深かった。桜庭自身もある面自覚しているのだろうと思うのだが。

推定少女 (ファミ通文庫)

推定少女 (ファミ通文庫)

 ……しかしそうすると、この本とか(なぜか表紙絵が出ないけど)、上の本の高橋しんの絵とか、いかにもな美少女のイラストを作品の「パッケージ」としてしまうのはどうなのかという気もする。

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

 上記4冊はまだ読んでません26日に読み終わりました。

*1:いやこっちだって問題なのには違いないが。特に本人たちにとっては。