読了

 年末葛西伸哉特集第2弾。(嘘)

インポッシブル・ハイスクール (MF文庫J)

インポッシブル・ハイスクール (MF文庫J)

 「実用的」な高校が主流になった「高校新法」施行以降の日本における、高校生の自治管理組織のエージェント・秋月凱(まさる)が主人公。うまく説明できてないが、設定がかなり飛躍してて、自分でもなに言ってるかわかってないw
 で、彼が現在潜入捜査をしている高校は、「恋愛教育」をウリにしているのだが、秋月くんはとある(ありがちな)理由で女性に幻想を抱けないため、なかなか捜査がうまくいかず難航しているところに、とある少女が現れて「ラブコメ」のパロディのラブコメが……というストーリー。
 しかし「恋愛教育」といっても、近代以降のヘテロセクシュアル中心主義ですからー、という話が後半で出てきてそれはいいのだが、百合(にはならないが)は得てしてヘテロ男性の消費の対象になってしまうので、あまり異化の効果はないような。それより、無理矢理この学校に入れられた「非モテ」系の子はどうしたらいいの、というような話のほうが興味深そうな気がするが、さすがにその設定だと1冊では話が進まないかも。作家さんには冒険。出版社にはギャンブル。

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