2日目(3/12)

 明けて3月12日。この日もつらい一日でした。
 ……特に朝起きるのが。(いや、まだオチじゃないから)
 5時すぎぐらいまで記憶にあるのですが、起きたのは6時半近くなので、たぶん眠っていたのは1時間ぐらいでしょう。まずしたことは、タクシー会社に電話をかけること。当然東北本線は全線不通のはずなので、車が運転できないわたしはタクシーを使うしかありません。
 もっとも、近くに住んでる同僚は、

 自 転 車 で 出 勤 し て き ま し た が 。

 タクシーだと、片道3500円ぐらい。往復で7000円。1ヶ月に20回来るとして14万円。生きていられないレベルです。

 さて、朝早くからそこまでして出勤して、何をしていたかというと、

 会 議 で す 。

 入試委員とは会議に出ること、人に頭を下げること、この二つが仕事ですので。(嘘)
 まあようするに、とりあえず今日は試験しないって決めたけど、これからどーする?ということを鳩首会議したわけです。
 もう結果は公表されているので書きますが、「個別学力試験は実施しない。そのかわりセンター試験の結果で合否判定する」ことになりました。まあこの結論に到るまでいろいろあったのですが、そこは書けません。
 ただ、ちょっと書きたいのは、まあ入試委員会では入試の話しかしないわけですが、どうも大学執行部が、この段階まで在学生に対して何もしようとしていないような気がしたわけです。(くどい文の典型。よい子は真似しちゃいけません。)
 まあわたしは入試委員だし、入試委員会は入試のことを話し合う場なのでしょうがないのですが、入口も大事だけど、もっと今いる人間を大事にしろよ!と思ったわけ。
 ちょっとそのへんを抱えながら、家に戻ったわけです。
 帰りはさすがにタクシーではなく、次期学部長に送らせました。ええと、弱みをにぎ……ではなくて、研究室の前にたたずむ彼女に「どうしたんですか」と声をかけたら、

 「 ド ア が 開 か な い の よ っ 」

という返事。どうもいろいろつっかえているらしいので、(比較的)スリムなわたしは隙間から体を入れて、そのつっかえているものを除去、さらにふたたび紙の海を渡って部屋を縦断し、書類の入ったカバンをとって帰還したわけです。
 まあそうやって恩を売って、車に乗せてもらったということですね。
 ちなみに、わたしも自分の研究室で何かサルベージしよう、と思って拾ってきたのがこれ。まったく役に立たないものですが。

 学生時代につきあってた人がくれたぬいぐるみです。名前はアン。女の子のようです。最後に"e"はつきません。(いや、そう名前が書いてあるので。)
 さて家に帰っていくつかのことを。学生の安否確認です。ゼミのメーリングリスト、大学院の調査実習のメーリングリスト、両方にメールを流して、安否を問いました。このぐらいはしないとね……。

■3/21追記

 この日、「せんせい方はお部屋が片付くまで4月になりませんね(=仕事になりませんね)」と事務の人にいわれて、「そうか、片付けなければ4月にならない(=仕事をしなくていい)のね」とひそかにときめいたのは秘密です。