大学院入試の英語参考書

 大学入試英語の参考書は数あれど、大学院入試英語の参考書はこれまでほとんどありませんでしたが、先日『構文解析で解く 社会科学系大学編入・大学院への英語』(中原仁)と『詳解 人文科学系大学院への英語』(昴教育研究所編)が、東京図書から出版されるとのことで、注目していました。(なお、後者は英語だけでなくフランス語の問題も収録しています。)
 中を開いてびっくり。極端な2冊です。問題文について、前者は構文を徹底的に図解するだけ、後者は日本語訳と読解上の簡単なコメント、というもの。
 わたしが教えていた時(って、実は昴で英語を教えていました)には、両者をどちらも重視して教えていたのですが。というか、構文を把握して、その上でその構文に合わせて訳出のテクニックをパターン化して教える。両方がうまくかみあわないと、英語の構造は分かっていますよ、と採点者に示せるような、きちんと意味の通る日本語訳は書けません。
 まあ、本にすると、両方詰め込むと入りきらないのかも知れませんね。この2冊も基本的には問題集という形式なので、この程度が限界なのかも。

詳解 人文科学系大学院への英語

詳解 人文科学系大学院への英語

構文解析で解く 社会科学系大学編入・大学院への英語

構文解析で解く 社会科学系大学編入・大学院への英語

追記

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