コース入門科目・J.スコット「女性史について」
今週と来週とは、J.スコットの女性史関連の文章がテキスト。
今週は『ジェンダーと歴史学』(荻野美穂訳、平凡社)に収録されている「女性史について」でした。
- 作者: ジョーン・W.スコット,Joan Wallach Scott,荻野美穂
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: 新書
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レポータがしっかり6つに区切って報告をしてくれたので、説明が楽でした。最初のパートは序論(エピグラフ含む)。第2パートから第4パートまでが女性史研究の各タイプの整理、第5パートが本論のまとめと概念の整理、第6パートが全体のまとめ、ということになります。
問題は第2パートから第4パートまでが、列挙なのかあるいはなにか論理的な展開があるのかということと、第2パートの中にいろいろあがっている各アプローチがどういう順番で配列されているのかということ、このあたりでしょうか。
あと、以前やったことの応用のようになりますが、第1パートのところで提出される問題「歴史に補充する/歴史を書き直す」という二項対立が、その後の議論の中でどのように現われてくるか、というようなところ。
ここまで論文を読んで報告した3人の中ではいちばんわかりやすいレジュメだったので、その点は評価。(もっとも、比較的短くてかつ区切る場所がわかりやすいので、レジュメがつくりやすい、ということはありますが。)