ミュージカル「空色勾玉」のこと

 劇団ひまわりが今年8月に東京で公演を行なったミュージカルです。原作は荻原規子の『空色勾玉』(徳間書店)。
 この本はすごく好きなのですが、あまりにも好きで、逆に自著のファンタジー論(ISBN:4787232347)にも『空色勾玉』論を入れるに入れられなかった。(笑)だからあれを舞台にするなんてできるのか?と最初は半信半疑でした。たまたまオタで受験生な中学生に、「こんなのあるけど観に行く?」って訊いたら「行く!」と飛びついてきたので、ダシにして一緒に行ったようなものです。(笑)でも、行ってよかった。
 舞台があるというのもけっこう運命的に知りました。チケットの申し込みをするときにも、「このミュージカルをどこでお知りになりましたか?」のような質問があるんですが、そこでも正直に書いたとおり、知ったのは埼京線の中です。どこかの駅で乗ってきた女の人が「Theatre HIMAWARI」と書かれた封筒の中から何やら紙の束を取りだして、そこになんだか「勾玉」という文字が見えたような気がしたので、「まさか、劇団ひまわりが『空色勾玉』を上演するのか?」と思って検索したら大当たりだった、というわけ。
 ふつうまずあり得ない、ドラマのような出会いでした。
 さらに言えば、CDの存在をわたしは麻美さんの日記で知ったわけですが、それもいつも見ているdilettanteさんの日記の中にあった麻美さんの日記へのトラバをたどったからなんですよね。まったく関係ない吉屋信子ネタのリンクだったんですが、これも気まぐれ。まあ、ほんとうに出会うべきものや出会うべき人には、必ずどこかでどうにかして出会えるものだということを信じていたりします。
(※麻美さんの日記(id:asamioto)にコメントしたものを書き直してこちらに掲載しました。)

空色勾玉(そらいろまがたま) (〈勾玉〉三部作第一巻)

空色勾玉(そらいろまがたま) (〈勾玉〉三部作第一巻)